車検の基礎知識
車検の基礎知識
更新日:2022/02/18
毎年5月に送られてくる自動車税納付書。きちんと税金を納めると、自動車税を支払った証として自動車納税証明書が自宅に届きます。
これまで車検を受ける際は自動車納税証明書を提出しなくてはいけませんでしたが、ある条件をクリアしていれば証明書の提出を省略できるようになりました。
本記事では自動車納税証明書とはどのようなものなのか、また車検時にこの書類が必要でない場合はいったいどのような条件があるのか解説します。
納税証明書を紛失してしまったときの対処法も解説しているので、これから車検を控えている方はぜひご参考ください。
目次
自動車納税証明書とは、自動車税をきちんと納税していることを証明する書類です。
自動車税は自動車の排気量によって税金が課されます。軽自動車と普通車で税額が変動しますが、車を持っている人は全員この税金を納めなくてはいけません。
軽自動車(自家用)の場合の税額は7,200円で、0.5L増えるごとに5,000円が加算されます。普通車はエンジンの排気量ごとに異なり、1L以下は29,500円、0.5L増えるごとに5,000円が加算されていく仕組みです。
詳しい税額は国土交通省のサイトにある自動車税税額表をご確認ください。
参考:国土交通省,「自動車税税額表」(参照 2022-01-24)
自動車税は5月上旬に届く自動車納税納付書を元に支払いを行い、6月末までの納付期限までに自動車税を納付すれば、自動車納税証明書が発行されます。
自動車税を納めた証となるため、車検に必要な分はきちんと保管しておくと安心です。
車検には自動車納税証明書が必要なのか疑問に思っている方も多いでしょう。平成27年3月以前までは、すべての車検に自動車納税証明書が必要となっていました。
なぜならば、以前まで自動車税は金融機関の窓口やコンビニ等へ直接出向いて支払わなくてはいけなかったからです。しかし近年のインターネット普及により、普通自動車の車検でクレジットカードやインターネット決済を使用しての支払いが可能になりました。
これにより電子的に納税の確認ができるようになったため、平成27年4月以降はある一定の条件を満たしていれば自動車納税証明書の提出の省略が可能になったのです。
なお、軽自動車税は2022年1月時点ではまだ各自治体へ納税することになっています。軽自動車税は電子化されていないため、車検の際は忘れずに持っていかなくてはいけません。
自動車納税証明書を提示しなくてよい条件は以下の3つです。
上記3つ全てを満たしている場合は、自動車納税証明書を提出しなくてもよいこととなっています。どれか一つでも満たせてない条件がある場合は、忘れずに自動車納税証明書を提出しましょう。
納税証明書を紛失してしまった場合、再発行手続きが必要になります。ここでは再発行手続きの方法を解説していきましょう。
納税証明書の再発行手続きの方法は、普通車と軽自動車で異なります。
普通車の場合、運輸支局・自動車税管理事務所・都道府県の税事務所が再発行手続きの窓口となっています。本人または代理人での手続きが可能で、必要な持ち物は以下のとおりです。
納税場所によって、運輸支局や自動車税管理事務所に納税の通知が届く日数が異なります。納税したことを証明できる領収書を持っていくと安心です。
軽自動車の場合は住民票のある市町村役場や支所が窓口となっています。必要な持ち物は普通車の場合と同様のため、忘れ物のないように注意しましょう。
受付時間は平日の日中帯のみのため、もしその時間帯に手続きに行くのが難しいようなら郵送での再発行依頼も可能です。
納税証明書は紛失してしまったときだけでなく、引越しによる住所変更時にも再発行が必要となります。
自動車税納税証明書はその年の4月1日時点で住所登録をしている都道府県の証明書が発行されます。もし住所が異なる場合には、住所変更する前の住所がある都道府県の自動車納税証明書の請求が必要です。
郵送で再発行依頼をしましょう。
車検以外にも納税証明書が必要になるケースがあります。
それが車を売却するときです。中古車買取店などに車を売却する際、必要書類として納税証明書が求められます。
納税証明書がなくても売却できるお店もありますが、税金を未納のままで売ると最終的に車が差し押さえられてしまうリスクがあるため、納税証明書の提出を必須としているお店が多いです。
自動車納税証明書はしっかり保管しておきましょう。
自動車納税証明書について解説してきました。
自動車納税証明書はある一定の条件をクリアしていれば、車検での提出を省略できます。その一定の条件は、車検が継続検査であること・自動車税をきちんと納付していること・納税から2週間以上経過していることです。
また車を売却するときにも納税証明書が必要となるため、しっかり保管しておきましょう。
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自動車整備士 鳥井